太陽

魂というのは実は集合体である。聳える山も、雨のしずくも、抱擁する海も、人もねこも、個々のいのちは御魂を分けて生きているのではなく、いのちは私に与えられた、全ての存在のものなのである。
魂のことばは身体の奥の方からじわじわと全身に染み渡るような伝わり方をする。海を眺めていると寄せては返すその穏やかさが流れ込んできて、いつのまにか自分が静けさをまとっていることに気が付きはしないだろうか。また、自分が自分に強く慈しみを感じたなら、それは庭のぐみの木にも同じことが起こる。ぐみの木が全身でそれを感じるのだ。あの湖の麓の白樺にも、昼間の白い月にも。
魂の世界で、私たちは常に一心同体なのである。